2003年5月3日(土)「しんぶん赤旗」
さきの山形県議選西置賜郡区(定数一)で当選した自民党の松野久八議員陣営から、公明票取りまとめの報酬として現金十万円を受け取った買収容疑(公選法違反)で、公明党白鷹町議、志田俊夫容疑者(55)が四月二十八日に逮捕され、一日、同容疑者から町議会に辞職願が提出されました。
公明党県本部の寒河江政好代表代行(県議)は一日、記者会見し、同容疑者を除名処分にしたと発表しました。同容疑者は、いっせい地方選挙後半戦の白鷹町議選で公明党白鷹支部長として立候補、三期目の当選をしたばかりです。
事件の背景には、公明党が自民党などと全国的におこなってきた票のバーター(交換)があります。
同容疑者は、自民党の松野陣営から現金十万円を受け取り、公明党が立候補しない西置賜郡区で公明票をまとめて松野氏を支援。その見返りに、松野陣営は公明党が県内で唯一の県議会議席を持つ山形市区で寒河江政好県議を支援するという「バーター」関係にありました。
県議選で公明党は、山形市区を最重点区とし、こうした「バーター」を県内各地で成立させ、寒河江代表代行は初のトップ当選をしました。しかし、金で票をやり取りする今度の事件が発覚し、同党の体質が厳しく問われています。松野陣営からの資金が十万円を上回っていた疑いもあり、山形県警などが捜査を続けています。