日本共産党

2003年4月26日(土)「しんぶん赤旗」

報道に権力介入の危険

衆院特別委

個人情報保護法案 政府案を可決

野党案は否決


 衆院個人情報保護特別委員会は二十五日、個人情報保護法案の政府案、野党案の採決をおこない、自民、公明などの賛成多数で政府案を可決、野党案を否決しました。

 採決に先立つ討論で日本共産党の春名直章議員は、政府案では主務大臣に「報道目的」「著述目的」などを判断する権限をゆだねており、「公権力が報道や著述に介入できる危険な構造となっている」と強調。野党案では、公権力を介入させないために、行政から独立性を持つ第三者機関がおこなうと紹介し、「イギリス、ドイツ、フランスでも実施されている国際標準だ」とのべました。

 春名氏は、政府案には思想、信条、病歴などの「センシティブ情報」(取り扱いに慎重を要する情報)の収集を禁止する規定がないと指摘。野党案のように「原則収集禁止が、憲法に定められた幸福追求権や法の下の平等原則からも当然だ」とのべました。

 さらに春名氏は、野党案では、自分の情報の取り扱いに自らが関与するという「自己情報コントロール権」の立場を明示し、目的外利用について第三者機関にはかるなど、行政の恣意(しい)的判断を排除する仕組みになっていると強調。この立場をとらない政府案では、目的外利用も「相当な理由」があれば認められるなど、行政機関の運営が優先され、個人の権利が後景に追いやられていると批判しました。


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