2003年4月22日(火)「しんぶん赤旗」
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「有事法制に抗し、平和を祈念する国会前路上の集い」が二十一日、衆院第二議員会館前でおこなわれました。宗派を超えた宗教者約百人が、有事法制廃案と平和を求めて祈りました。
日本キリスト教協議会の鈴木伶子さんは、「命を守る宗教者として、命を大事にする社会を実現したい」と有事法制廃案の思いを表明。「武力で国をかためるのは一見安全に見えるが、他国を攻撃する滅びの道だ。話し合いと和解で平和を実現することこそ、命を守る道だ」と強調しました。
アジア仏教徒平和会議日本センターの岸田正博さんは、「殺すことを許してはいけない」と説く釈迦の教えをひいて、「それがいまだに実践できていない。先の大戦では、宗教者も『鬼畜米英』と叫び、侵略戦争に加担した。有事法制で同じことを繰り返してはならない」と訴えました。
平和を実現するキリスト者ネットの大津健一さんは、有事法制はアメリカの戦争に加担することに法的根拠を与えると指摘。「この時代に生きる者の責任として、さまざまな人と声をひとつにして、有事法制廃案への道を歩みたい」と発言。日本山妙法寺の木津博充さんは「塩川財務大臣は、『戦争が順調にすすんで良かった』と言った。こういう構えで有事法制をつくられたら、どんな悲惨なことになるか」と強い調子で語りました。
日本共産党の木島日出夫衆院議員が、国会情勢報告をしました。
集会後、宗教者十一団体が、有事法制反対や廃案を求めるそれぞれの要請書を、小泉首相あてに提出しました。