2003年3月28日(金)「しんぶん赤旗」
自公保反対で否決 医療費の本人三割負担の四月実施を前に、三割負担凍結法案を直ちに審議するよう求めている野党側は二十七日、衆院議院運営委員会で、厚生労働委員会への法案付託を求めた動議を提出しました。しかし、自民、公明、保守新の与党三党は、反対多数で動議を否決しました。
自民党の佐田玄一郎議員は、委員会への付託に反対する理由として、すでに三割負担(改悪健康保険法)は議決されているから、同一会期中に議決法案の再審議はできないとする「一事不再議」の原則に反するとのべました。
しかし、三割負担などを盛り込んだ改悪健保法を与党三党が強行採決したのは昨年の通常国会です。野党側が提出した負担増凍結法案の審議ができなくなるという理由はありません。西博義(公明)、山谷えり子(保守新)両議員らも自民党に同調しました。
委員会後の野党四党共同記者会見で、日本共産党の児玉健次議員は、「一事不再議という与党側の主張は、国民生活の切実さを全く知らないものだ」と批判しました。
三割負担凍結をめぐっては、地方議会で意見書が二十二道府県、三政令市で採択され、国会にも審議入りを求める請願署名が続々と寄せられています。自民、公明などは、凍結法案提出(二月十二日)から一カ月以上も審議入りを妨害して法案をたなざらしにした上、委員会への付託を拒否して審議することさえ封殺しました。