2003年3月14日(金)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の筆坂秀世政策委員長は十三日、国会内で記者会見し、「国民健康保険の危機を打開し、住民のいのちと健康をまもるために」と題する政策提案を発表しました。三成一郎・党社会保障対策部長が同席しました。
国民の約四割が加入する市町村の国民健康保険(国保)は、保険料が高すぎて払えない世帯が増えつづけ、住民からの国保証取り上げが昨年六月には九七年の四倍になるなど、制度の存続を揺るがす危機に直面しています。
筆坂氏は、国保証がないため重症でも病院にかかれないという深刻な事態が生まれていることを指摘し、提案の柱を説明しました。
第一の提案は、国保法の改悪で事態を悪化させてきた国が責任を果たし、実態調査と国保証の取り上げをやめさせる緊急対策を行うことです。
第二に、全国で四千九百億円(二〇〇〇年度)にのぼる市町村の積立金(国保基金等保有額)を活用して高い国保料(税)を引き下げる努力や、減免制度を拡充して滞納者の発生を防止することを提案しています。
第三に、一九八四年の改悪以降減らし続けてきた国庫負担率について、「無駄な歳出を見直し、五カ年程度の計画をたて、八四年当時の水準に戻すべき」だと要求しました。
1、国保証の取り上げをやめさせることは緊急の課題
○国は全国の実態を調査し、是正のための緊急対策を
○都道府県は国の方針の市町村への押しつけをただちにやめること
○市町村も「特別の事情」などを最大限に活用し、国保証取り上げの中止を
2、高すぎて払えない国保料(税)を引き下げ、減免制度の拡充を
3、市町村国保への国庫負担割合を計画的に復元する
国は約束どおり国保2割負担への引き下げを