2003年3月13日(木)「しんぶん赤旗」
広島県の工事にからみ、恐喝などの罪で会長らが逮捕・起訴された暴力団関係会社・日大(本社、広島県福山市)の関連会社の監査役に、公明党県議の田辺直史氏が就任していたことが十二日までにわかりました。
この関連会社はシーティー・コーポレーション(福山市)。
登記簿などによると、日大会長であった佐藤州一被告が一千万円を出資して一九九九年三月に同社を設立。設立時から田辺氏が監査役に就任し、二〇〇二年十一月に同社の登記が閉鎖されるまで監査役でした。
今年二月、恐喝などで起訴された佐藤被告と日大元専務の大橋祺生被告にたいする検察の起訴状は、日大が指定暴力団三代目浅野組内中岡組関係企業であることを認定。暴力団の威力を背景にあいさつ料、下請け参入の強要などをおこなっていたことを指摘しています。
佐藤被告が指示して二〇〇〇年に設立させたのが任意団体、地場産業育成交流会。シーティー社は、同会の事務所を同社の建物内に設け、入会金、会費の名目で福山市内の建設業者などから金を脅し取っていました。
その額は起訴状によると、合計で三千七百九万円余にのぼります。佐藤、大橋両被告は現在公判中です。
田辺県議は本紙の取材にたいし、「関係者から不登校児童の教育施設をつくるとの説明を受けたので、その趣旨に賛同し監査役を引き受けた。その後、趣旨と違う状況になったので、役員から外してもらうように申し入れはしてきた」と話しています。