2003年3月13日(木)「しんぶん赤旗」
公明党の反共ビラに反撃する日本共産党のビラに談話を寄せたら、無言電話が。一回、二回、三回、四回…。ついに怒りを爆発させ、「卑怯者、名を名乗れ」と一喝。謀略電話を撃退した女性がいるときいて訪ねました。(松本眞志記者)
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女性は東京・文京区本駒込に住む桑原恵子(83)さんです。
二月初め、公明党が同区内で、「共産系 民医連病院で相次ぐ不祥事」などとして、民医連、東京健生病院、東京保健生協と日本共産党をひぼう・中傷するビラを大量にまきました。日本共産党と後援会はただちに反撃ビラを作りました。医療事故を政争の具にする公明党のやり方に、区民の批判の声が上がっており、その一つとして、桑原さんの次のような談話が載りました。
「59歳のとき倒れ、通院したけどボケといわれた。でも初めて健生病院にいったら、入念に検査してくれ心臓弁膜症だと分かったんです。今は手術して元気で、健生で命びろいした思いです。差額ベッド料もとらないから、本当に気兼ねなくいける病院です。『医療そっちのけで選挙活動』という悪口をいう人がいるそうですけど、本当にとんでもないですよ」
ところが、そのビラが配られたあと無言電話がかかってきました。「夜九時すぎに立て続けに四回です。四回目に私が『卑怯者、名を名乗れ』というと、男性の声で『首を洗って待ってろ』。私は『上等だ。来るなら来てみろ。逃げも隠れもしないから』と一喝すると相手は電話を切り、その後かけてこなくなりました。あまりの卑怯な振る舞いに、つい江戸っ子の地が出ちゃってね」。桑原さんはニッコリしました。
公明党の反共ビラは東京保健生協も名指しで攻撃しています。同区根津二丁目片町に住む東京保健生協片町班長の山田勤さん(73)は、「政権政党が、知性も品位も失ったビラをつくるとは」と抗議と反論の手づくりビラを町内二百八十世帯に配布。「よく書いてくれた」「公明党・創価学会はひどい」と反響を呼びました。
桑原さんや山田さんたちの行動は、健生病院で勤務する職員も励ましています。看護助手の佐久間正子さん(59)は、「病院が地元の人びとにとってかけがえのない存在だとあらためて思いました。誇りさえ感じています」と語りました。