日本共産党

2003年3月9日(日)「しんぶん赤旗」

医療費3割負担凍結

広がる共同の輪 千葉

社保協、県労連、民医連などが訪問・対話

医師会、業者から賛同続ぞく


 「医療費三割負担凍結」「四野党の提出した法案審議を」。千葉県では、社会保障推進県協議会や、それに参加する県労連、民医連などが、開業医や事業所などに、凍結実現への賛同や署名をよびかけるなど、共同を広げています。(竹本 恵子記者)

 千葉市花見川区の千葉健生病院健康友の会の市原憲二郎会長と、職員の河内二郎さんは六日、地域の開業医を一軒一軒訪問しました。「地域住民に凍結を求める署名をいっしょによびかけませんか」というお願いです。

要請に拒否なし

 窓口に日本医師会など四師会連名の「医療費負担増反対」のビラをおいてある医院。院長が「元医師会の役員なので立場があるが」といいながら、「みなさんがいう通り患者の負担が大変だ。賛同するのはやぶさかではない。考えさせてほしい。今、日本共産党の言っていることが一番まともだ」と話しました。

 こうした行動は二回目。すでに賛同もよせられています。

 市原さんは、「三割負担凍結では、多くの人と一致できる。開業医は診療報酬減と、昨年十月の高齢者医療費増による患者の減少で、経営が大変で、どこもほそぼそとやっているのが現状です。どこでも拒否されることなく、要請の手紙を受け取ってもらえます。この共同が地域住民の健康を守るネットワークに発展できれば」といいます。

 県労連(矢野吉宏議長)では二月末、地区医師会、中小企業の業界団体、農協など二百カ所を訪問。ある地区医師会では「医療改悪は大問題」と、後から百四十五人分の署名が郵送されてきました。

 また、別の医師会では「会長が会いたい」というので後日訪問すると、「みなさんと考えは同じです。昨年の診療報酬引き下げで閉鎖する医療機関も出ており、負担増では受診抑制で病気が悪化していることも問題」という話に。医師会の医療を考える催しにも参加してほしいともいわれました。

 矢野議長は、「どこでも三割負担凍結と景気回復のためには国民のふところを温めなければという内容で一致する。各医師会を総訪問したのも初めてだが、医師会から署名が寄せられたのも初めて。自民党の支持基盤崩壊を実感する」と話します。

小泉政治転換を

 社会保障推進千葉県協議会ではハローページから無作為に選んだ三千の事業所に賛同アンケートを送付。現在百八十の事業所から返事が返ってきています。ほとんどが「賛同する」というもので、「ご意見・感想」欄には切実な願いが書かれています。

 「不況の中、企業も個人も必死に生きている今日。財政が厳しいので国民に負担してくれなどというのはもってのほかで医療費負担増は、病院や高齢者に早く死になさいといっているようなもので、全くけしからん事です」「小泉政権のやらずぶったくりの政治は転換させなければ。御協議会の快挙に心から賛同します」などなど。

 同協議会の上原五十四郎事務局長は、「アンケートを送った翌日から電話の問い合わせがきました。署名用紙を二十枚、四十枚と送ってほしいという事業所もあり、反響に驚いています。年金など、社会保障全体の改悪への怒りが大きいことも特徴です。負担増実施を強行しようとしている自民、公明勢力を追いつめていきたい」と話します。


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