2003年3月4日(火)「しんぶん赤旗」
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三日の衆院予算委員会で日本共産党の佐々木憲昭議員は、大島理森農水相の元秘書が六百万円を献金として受け取りながら一年半後に「返却」したとする違法献金疑惑についてただしました。
佐々木氏は、大島農水相が二月二十日の「政治とカネ」集中審議の前日に衆院法制局につくらせた想定問答について、「法制局を自分の疑惑の言い逃れに利用したことは重大だ」と批判。想定問答のなかで元秘書が献金を「自分が使ってしまった」と告白したことになっているが、実際に元秘書が言った事実はないことを指摘しました。
元秘書の献金「流用」を事実として示すことができなくなった大島農水相が「(元秘書が)使い込んでいないと断定できる材料があるのか」と問題をすりかえて反論。佐々木氏は「元秘書が『使い込んだ』と自分で言っていないことが明確な証拠だ」とのべ、大島氏が責任を元秘書に転嫁して逃れようとしていると追及しました。
また佐々木氏は、六百万円を返却した経過について、元秘書に金の授受を問いただしてから実際に返すまで二カ月もかかっている点をあげ、「立て替えてでもすぐに返すのが当然だ」とただしました。小泉純一郎首相は農水相の政治責任について「今後とも大臣として説明責任を果たされると思う」と辞任を否定しました。