2003年3月1日(土)「しんぶん赤旗」
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総務省が二十八日発表した一月の完全失業率(季節調整値=各月を比較できるよう調整した値)は、女性で過去最悪の5・5%となりました。男性も高率の5・6%で、この結果男女合計は前月比で0・2ポイント上昇し、過去最悪に並ぶ5・5%(昨年十二月は5・5%から5・3%に改訂)になりました。
女性の高失業率は、雇用情勢の悪化が家計を直撃し生活の困窮度が深まっていることを示しています。政治の転換は待ったなしの状況です。
完全失業者数は男女合計三百五十七万人で、一年前(前年同月比)より十三万人増加しました。女性は十万人増の百四十四万人です。女性の求職理由では「新たに収入が必要になった」人が二十八万人で、前年より六万人増加しています。一方、世帯主の完全失業者は前年より六万人増え百四万人。景気低迷やリストラなどで世帯主の賃金・一時金も減り、「家計を助けるため就職活動を始めたが見つからない」(同省)女性の事例が多いとみられます。
完全失業者の失業期間も長期化していて、昨年十−十二月平均の詳細結果によると、三割以上が「一年以上」の失業者で、この割合が拡大しています。自民・公明政権が今国会に提出した雇用保険の失業給付期間を短縮する雇用保険法改悪案は、失業者にとって冷酷な仕打ちとなります。