2003年2月28日(金)「しんぶん赤旗」
【ベルリン26日片岡正明】ノーベル文学賞受賞のギュンター・グラス氏らドイツの代表的な文化人十九人が二十六日、イラク問題でシュレーダー独首相を支持し、対イラク戦争に反対するアピールを発表しました。
ハンブルクからの報道によると、アピール署名者は、グラス氏のほか、作家のマルティン・ワルサー氏、評論家のマンフレード・ビシンガー氏、哲学者のペーター・スロタジク氏、国際ペンクラブ・ドイツ支部会長のヨハノ・シュトラサー氏、ドイツ作家協会議長のフレート・ブライナーズドルファー氏、ロック音楽家のマリウス・ミューラーウェステルンハーゲン氏、ドイツ演劇協会会長のユルゲン・フリム氏ら。
アピールは、「こうした戦争を行う根拠は理解できない」として、戦争で「罪のない何千人もの人々の死」と「イスラム世界の過激化」が危ぶまれると批判しています。
また、対イラク戦争に警告するシュレーダー首相に対する「反米主義」との非難について、「われわれはこの非難に立ち向かう」として、「パートナーの政治的行動への批判は関係を傷つけることにはならず、確かな友好の前提である」と述べています。