日本共産党

2003年2月27日(木)「しんぶん赤旗」

教基法見直しに論拠なし

衆院委で石井議員 国立大法人化やめよ


 日本共産党の石井郁子議員は二十六日、衆院文部科学委員会で質問に立ちました。

 石井氏は、中央教育審議会(鳥居泰彦会長)がまとめた教育基本法見直しの中間報告(昨年十一月)の「新しい時代を切り拓く心豊かでたくましい日本人の育成」という文言が、報告前の八月三十日に遠山敦子文科相が発表した「人間力戦略ビジョン―新しい時代を切り拓くたくましい日本人の育成」と同一になった問題をとりあげました。

 この文言が中教審の部会で議論された形跡はありません。石井氏は二つの報告を対照させたパネルも示し、「文科相の回答を官僚の作文で押しつけたのではないか」と追及。遠山文科相は「符合している面もある」と認めました。石井氏は、教育基本法見直しの論拠にかかわるとして、鳥居会長らを参考人に呼び集中審議を行うことを求めました。

 国立大学法人化問題について「法人化後の大学の設置者は国か法人か」と質問した石井氏に、河村建夫文科副大臣は「法令上、国立大学法人が設置する国立大学だ」と答弁。学校教育法第五条は学校設置者が経費を負担すると定めており、法人化が国の財政責任の放棄につながる危険性がはっきりしました。

 石井氏は、文科省が法人化後の授業料の試算として、現行より十八万六千円増(35%増)の七十万六千八百円を上限として示していることを「法人化による学費値上げの奨励だ」と批判。学部別授業料導入の動きがあることもただしました。遠山文科相は「ご心配のようなことはなるべくしない」とのべつつ、「法人化は大学の活性化など高い理想に立ったもの」と推進を合理化しました。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp