2003年2月22日(土)「しんぶん赤旗」
天台宗、カトリック、立正佼成会など諸宗教が二十日、比叡山延暦寺に集まり、イラク問題の平和的解決を求める声明を発表しました。世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会の提唱で開かれました。
声明は「いかなる大義を掲げようとも武力の行使は新たな憎悪を生み、報復の連鎖を断ち切れない愚かな行為」だとしたうえで、ブッシュ米大統領にたいし「国連憲章、国際法を尊重して武力に走らず、平和的解決のため最善の努力を」と訴え、米国の宗教者と市民に「あなた方の政府が国際世論に耳を傾け慎重に行動するよう働きかけて下さい」と呼びかけています。またフセイン・イラク大統領に国連査察委員会に全面協力し大量破壊兵器の疑惑を進んで払しょくするよう求めています。
集会には諸宗教から二百三十人余が出席、渡辺恵進天台座主が平和祈願文を読み上げました。
WCRPは既成教団や指導者らで構成する国際組織。日本委員会理事長は白柳誠一カトリック枢機卿で、庭野日鉱立正佼成会、宮本丈晴妙智会各会長、西田武一灯園当番、三宅龍雄金光教泉尾教会長が常務理事をつとめています。
加盟教団は青年信者が米国大使館に花束と武力攻撃回避などを求めるメッセージを届ける(立正佼成会)、千鳥が淵戦没者墓苑に四千八百人が集まり軍事衝突回避を祈る(新宗連)などの取り組みをしています。