2003年2月16日(日)「しんぶん赤旗」
国鉄労働組合(高嶋昭一委員長)は十五日、東京都内で第百七十三回中央委員会を開きました。
千四十七人の解雇撤回を求めているJR採用差別事件で、自民、公明など与党三党が昨年十二月、「JRに法的責任なし」を国労に要求した「四党合意」から離脱し解決責任を放棄しているもとで、新たなたたかいや〇三春闘について討論しました。
このなかで、「与党は最初から解決の意思はなく、ねらいは国労つぶしだった」「政府に責任ある解決を求める要請署名や、キャラバン宣伝、支社前集会とたたかいを盛り上げていく」(岡山)などの発言とともに、「日本政府にILO(国際労働機関)勧告を守らせ、公正な解決を求めていくつどい」を各地で開き、賛同者を広げていく、といくつかの地本の委員が決意を語りました。
当面の闘争方針案にある「組織の展望」「闘争団組織の整備」という問題について、「組織のあり方だけが先行する議論をやるべきではない。団結を壊す」(名古屋地本)、「職場討議資料は慎重に取り扱い、当面出すべきではない」(近畿地本)などの批判的な意見が相次ぎました。
寺内寿夫書記長は答弁で、争議解決に向け野党の理解と努力を求めることを強調、次期定期大会で組合員が確信をもって運動をすすめられる土台づくりを提案したい、と語りました。組織問題については「誤解や混乱が生じないよう、執行部が責任を持って慎重にすすめたい」とのべました。