2003年2月16日(日)「しんぶん赤旗」
十五日、米国などの対イラク戦争反対の企てに反対する世界の市民行動が始まりました。ソウル、ジャカルタ、バンコク、クアラルンプールなどアジア各国、またオーストラリアやニュージーランドでも大規模な集会、デモがおこなわれました。世界での連携行動は、中東、アフリカ、欧州の各国さらに米国を初めとして南北アメリカ各国に引き継がれます。
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「ノー・ウオー、ノー・ウオー」――。地鳴りのような五千人の掛け声が東京・渋谷の夜を包みました。十五日、「世界の人びととともにイラク攻撃を止めよう!2・15ピースアクションin東京」が始まり、市民らがピースパレードをくり広げました。ロンドンの反戦ネットワーク「STOP戦争連合」の呼び掛けに応え、世界六百都市以上を結ぶ抗議行動です。
「平和のために一緒に歩きませんか」。参加者はキャンドルやプラカード、楽器を手に宮下公園を出発。日本語で「反戦」と叫ぶ外国人、ブッシュ米大統領のお面をかぶった「ブッシュ隊」まで登場しました。
「すごい」とパレードに見入っていた柴崎望さん(21)は「戦争では何も解決しないと思います」
「自分の意見を持っていていいね」とパレードを一緒に見ていた都内の学生、渡辺有規さん(21)と小林俊輔さん(20)。「パレードやってみたい。入ってもいいんですか」
キャンドルを手に、参加した千葉・鎌ケ谷市の滝口文子さん(43)は「これは湾岸戦争で使われたウラン弾の後遺症、白血病になった少女です」とプラカードをかざします。「私にも子どもがいます。イラクで戦争が始まったら、子どもたちや弱い人たちが犠牲になる。戦争では何も解決しません」。ジャンベ(太鼓)をたたいてパレードを応援する東京・八王子市の男子学生(21)は「みんなが人間らしい生き方ができるように、イラク攻撃反対の意思表示を自分なりにしたくて」と話します。