2003年2月8日(土)「しんぶん赤旗」
公明新聞七日付は、自民党の西野あきら議員が六日の衆院予算委員会でおこなった日本共産党攻撃の党略質問を一面で取り上げています。
西野質問は、特定機能病院(国が指定した高度医療をおこなう病院)だけで二年間に一万五千件といわれる医療事故・事件のなかから、全日本民主医療機関連合会(民医連)傘下の四病院の事故・事件を名指ししてとりあげ、日本共産党を誹謗(ひぼう)中傷するためだけに利用した最悪の党略質問でした。
公明新聞は、この質問を「民医連系病院の異常な選挙支援のあり方が取り上げられた」などと紹介しています。西野議員はさすがに、日本共産党攻撃から質問に入るわけにいかず、最初は医療ミス問題をとりあげる風を装いましたが、公明新聞は同質問の主眼が、医療ミス問題ではなく「異常な選挙支援」などという事実無根のデマ攻撃にあったことを明らかにしているのです。
また、公明新聞は「西野氏は『民医連系の医療機関は選挙になると(共産党の)集票マシンと化している』とし」などと書いています。西野議員は質問でなんの根拠も示さずに、民医連系病院が「日本共産党を支持している」などと根も葉もない誹謗中傷をおこないましたが、「集票マシン」には形容をつけませんでした。それをわざわざ公明新聞は「(共産党の)」と補い、西野質問であいまいだった点をクリアにしてみせたのです。ちなみに「(共産党の)集票マシン」という表現は昨年十二月に公明党が発行した民医連と日本共産党攻撃のパンフレットに出てくる言葉です。
公明新聞はこの間、「洛中で、民医連の検査詐欺巡り“自共対決”」(一月二十九日付)「民医連病院 検査詐欺を『自由民主』が追及」(二月五日付)と、自民党京都府連が民医連を攻撃していることを、随時掲載の「編集メモ」で連続してとりあげていました。五日付の「編集メモ」は“異例”の一面掲載。京都民医連中央病院問題を取り上げた自民党機関紙「自由民主」(二月四日号)を紹介する形で、「同事件を国会で取り上げるよう党中央に求めており、“自共対決”は激しさを増しそうだ」と“予告”していました。
一月二十九日付「編集メモ」は、問題の「自由民主」が発行された翌日という手回しのよさ。中身は昨年十一月三十日の自民党京都市議団のニュースをとりあげたものでした。
公明新聞が同じ与党とはいえ、わざわざ他党の質問予告まで買ってでたうえに、党略性をいっそうきわだたせる質問報道をおこなったことは、西野議員の“質問指南役”をほうふつとさせます。
(F)