2003年2月6日(木)「しんぶん赤旗」
自民党政調会長代理、元防衛庁長官の久間章生衆院議員が、関西空港二期工事受注業者から一九九七年から五年間で八百七十万円の献金を受け取っていたことが、五日までにわかりました。
久間議員の資金管理団体「長崎政経調査会」と、同議員が支部長を務める自民党長崎県第二選挙区支部の政治資金収支報告書を調べたもの。
同議員の政策秘書が社員もいない実体のないコンサルタント会社、「東海物産」(東京・港区)をつくり、二期工事を受注した業者から五千万円ものコンサルタント料を受け取っており、無駄な巨大事業に群がる自民党政治家の一端が浮かび上がりました。
政治資金収支報告書によると、九七年から最新の二〇〇一年までの五年間で、久間議員は、二期工事を受注している十二業者から計八百七十万円の献金を受け取っていました。このうち、久間氏の政策秘書が介在した「空港島護岸築造工事(その3)」の元請け、五洋建設からは、毎年五十万円、計二百五十万円の献金があります。
現在、関西空港は約十六万回の発着能力がありますが、実際の発着回数は約十二万一千回にすぎません。新たな滑走路をつくる必要がなく、九八年度から始まった関空二期工事は無駄な公共事業の典型です。日本共産党の畑野君枝参院議員が一月二十八日の予算委員会で自民、公明、保守新党の与党三党の二十六人の国会議員に関空二期工事の受注企業から総額約三千六百万円の献金が渡っていたことを明らかにしたように、無駄な事業推進の裏にゼネコン献金があることは明白です。