日本共産党

2003年2月4日(火)「しんぶん赤旗」

01年のサービス残業摘発

約1万9千件

日本共産党7議員に回答 厚労省


 労働基準法違反としてサービス残業の是正を指導された都道府県別の事業場数が、二〇〇一年の一年間で約一万九千件に及ぶことが、一日までにわかりました(別表)。日本共産党の井上美代、大沢辰美、富樫練三、西山とき子、畑野君枝、八田ひろ子、宮本岳志各参院議員の連名の質問主意書に厚生労働省が回答したもの。

 この是正指導は、二〇〇一年四月のサービス残業解消に向けた通達(「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」)が大きなきっかけになっています。

 同年の一月から十二月までの期間で、最も多いのは大阪府で千四百八十五事業場。続いて東京の千三百五十三、北海道の千八十六となっています。全国総計では一万八千八百四十五事業場にのぼりました。

 このうち、労基法違反として検察官に送致・送付され、有罪が確定した事業場が三つ(東京、新潟、熊本)あることもわかりました。

 サービス残業は犯罪行為です。日本共産党は国会でたびたび取り上げ、根絶にむけた政府のとりくみを提起してきました。

 質問主意書では「職場に対する監督実施率を引き上げ、増大する労働者、家族などからの申告や相談にこたえる体制を強化するため、労働基準監督官の増員が必要」と主張。厚労省は「厳しい行財政事情をふまえながら適切な措置を講ずるよう努力」すると回答しました。

根絶へさらに

 井上美代参院議員の話

 厚労省は今回の答弁書で、昨年十二月に業種別に公表された未払い残業代総額八十一億円(〇一年四月一日から〇二年九月三十日)についても、都道府県別に公式に明らかにしました。

 しかし、二〇〇一年、〇二年の都道府県別の未払い残業代の詳しいデータなど、「調査していない」との理由で未提出のものもあります。サービス残業根絶のためにも、あくまで提出を求めていきたい。

是正を指導された事業場数

 北海道 1,086
 青森 457
 岩手 237
 宮城 309
 秋田 220
 山形 460
 福島 446
 茨城 415
 栃木 272
 群馬 261
 埼玉 356
 千葉 298
 東京 1,353
 神奈川 739
 新潟 612
 富山 190
 石川 196
 福井 263
 山梨 178
 長野 273
 岐阜 391
 静岡 940
 愛知 983
 三重 180
 滋賀 88
 京都 617
 大阪 1,485
 兵庫 709
 奈良 111
 和歌山 173
 鳥取 128
 島根 372
 広島 569
 山口 214
 徳島 125
 香川 238
 愛媛 127
 高知 192
 福岡 843
 佐賀 139
 長崎 375
 熊本 241
 大分 174
 宮崎 143
 鹿児島 209
 沖縄 225
 計 18,845
 (2001年1月〜12月)


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp