2003年2月3日(月)「しんぶん赤旗」
岩手県陸前高田市長選が二日投開票され、「あたらしい陸前高田市をつくる市民の声」から無所属で立候補した中里長門氏(56)=日本共産党前市議=は、九千四百十七票(得票率53・53%)を獲得し、五選をめざした無所属の菅野俊吾氏(67)を一騎打ちで破って、初当選をはたしました。
東北での現職の日本共産党員首長は、秋田・湯沢市長、福島・霊山町長についで三人目。全国でも現職の日本共産党員首長は十人になりました。
「市民の声」には、市が八億円を投入するタラソテラピー(海洋療法)施設建設の中止を求める市民と市議七人(日本共産党二人、保守系五人)が参加。同施設建設が最大の争点になり、菅野陣営は自由党の国会議員や県議らの応援を受けました。
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「当選!」の知らせが入ると、つめかけた市民らが涙を流しながら大歓声をあげました。中里氏は「一人ひとりの市政改革の願いが実を結んだ。選挙戦で示された市民の願いを、力を合わせて一つひとつ実行する。市民の思いを聞いて、市民の目線で考える市政をすすめる」とのべました。
開票結果は次の通り。
当中里 長門56無新
九四一七
菅野 俊吾67無現
八一七三
(投票率82・79%)
中里長門氏の略歴 一九四六年陸前高田市生まれ、奥州大学(現在の富士大学)卒、東京で会社勤め後、帰郷、同市民主商工会事務局長。八七年市議に初当選。市議四期十六年。党市議団長。