日本共産党

2003年1月30日(木)「しんぶん赤旗」

老舗倒産 貸し渋りで最悪

参院予算委 西山氏質問

不良債権処理が加速


 日本共産党の西山とき子議員は、二十九日の参院予算委員会で貸し渋り・貸しはがし問題を取りあげました。


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質問する西山とき子議員=29日、参院予算委

 西山議員は、老舗企業(業歴三十年以上)の倒産が二〇〇二年に五千二百十三件、全倒産に占める割合で26・8%と過去最悪になった帝国データバンクの調査を紹介。京都府中小企業団体中央会会長の渡辺隆夫氏が「政府の不良債権早期処理が貸し渋り・貸しはがしを加速させている」とのべていることにもふれ、中小企業を倒産に追い込んでいる実態を告発しました。

 平沼赳夫経済産業相は「倒産は異常に増加している。地域の文化、経済の“屋台骨”に関わる」と深刻さを認めました。

 竹中平蔵経済財政相は「老舗の中でも新しい分野に進出しているところは生き延びている」と答弁。西山議員は、京セラ、村田製作所、島津製作所、堀場製作所など世界レベルの京都のベンチャー企業の草分けが、清水焼、京友禅、京仏具など京都の伝統産業の技術を生かしたことを指摘。老舗企業をつぶすことは技術の連鎖を断ち切ることになり、日本のものづくりの土台をおびやかすと強調しました。

 老舗企業が地域経済を支えている役割についても指摘し不良債権だとして技術の蓄積や信用を考えず、帳簿上の業績のみを見て切り捨てることのないよう提起しました。

 大門実紀史議員が関連質問にたち、不良債権処理の加速策をストップし、主要銀行に求めている「二年・三年ルール」(破たんが懸念されている企業を二、三年で最終処理する)から中小企業を除外するよう求めました。


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