2003年1月26日(日)「しんぶん赤旗」
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【ポルトアレグレ24日菅原啓】ブラジル南部の都市ポルトアレグレで開催中の第三回世界社会フォーラムで二十四日、全国労働組合総連合(全労連)の代表が、対イラク戦争を急ぐブッシュ米政権にたいし世界の労働組合の共同の反対行動を呼びかけ、大きな賛同の拍手を浴びました。これは、同フォーラム・プログラムの中の世界労連主催によるセミナー「新自由主義は貧困のグローバル化! 権利と仕事を守るために」での発言。
全労連の加藤益雄国際部長は、経済不況のもとで、大量失業と労働強化に苦しめられている日本の労働者の状況を紹介。同時に、米国のイラク戦争準備について、「世界の平和と経済、社会秩序を崩壊の瀬戸際に追い込むもの」と厳しく批判しました。
同氏は、米国政府にたいし一方的な戦争の中止、イラク政府にたいして国連安保理決議の全面的な実施、日本政府にたいして戦争協力の中止を要求している全労連の立場を説明しながら、世界の労働組合が戦争反対の共同行動をさらに強めようと呼びかけました。
セミナーでは約二百人が参加、労働組合代表が、各国の労働者の生活と権利を擁護するたたかい、イラク戦争反対の行動などについて経験を交流しました。
主催者のペルー労働者総連合の代表は、「ブッシュ政権はイラク国民の血によって石油を確保しようとしている」と糾弾、戦争を阻止する労働組合の共同が今回のセミナーの重要な課題だと強調しました。