2003年1月24日(金)「しんぶん赤旗」
全労連(全国労働組合総連合)は二十三日、第三十二回評議員会を東京都内で開きました。日程は二日間。小泉「経済改革」の破たんによる深刻な経済危機がすすみ、賃下げの横行、無法なリストラが吹き荒れるもとでの〇三年国民春闘のたたかう方向を決定します。
あいさつに立った熊谷金道議長は、政府予算案が庶民増税と社会保障・福祉切り捨てで新たに四兆円以上の負担を国民に押しつけ、不良債権処理の加速で中小企業つぶしを拡大するものとなっていると強調。財界が公然と賃下げを打ち出し「春闘終えん」を宣言しているが、大量人減らしで雇用不安を拡大しながら、それを逆手に賃下げを迫るというきわめて不当な主張であると批判しました。消費税増税反対や、くらし・雇用を守る要求の一致点が広がり、広範な労組・団体との共同を職場と地域から前進させようとよびかけました。
熊谷氏はまた、アメリカのイラクへの武力攻撃に反対する運動が欧米でも大きく広がるなか、アメリカを支援する小泉内閣を糾弾。全労連がアメリカやフランス、アラブ諸国などの労働組合へ国際的共同をよびかけていることを紹介し、「有事法制阻止、イラクへの武力攻撃反対、国連憲章による平和的解決を」の大きな国民世論をつくるため、三十一日の中央集会(東京・日比谷野外音楽堂)を成功させるとともに、二月十四日に計画されている「国民大集会」を平和を愛する広範な諸階層・個人・団体との共同で成功させるよう全力をあげていこうと訴えました。