日本共産党

2003年1月24日(金)「しんぶん赤旗」

米軍那覇軍港移転

政府が骨格案

“代替”の名で基地強化

空母、強襲揚陸艦も可能に


 政府は二十三日、防衛施設庁で開いた沖縄県や那覇、浦添両市との協議会で、米軍那覇軍港に代わり浦添市に建設を狙う新軍港の骨格案を初めて提示しました。

 それによると、新軍港は、那覇軍港では困難だった複数の大型艦船の同時停泊が可能な逆L字型。岸壁の水深について防衛施設庁は「十二〜十五メートル」を念頭に置いており、強襲揚陸艦や空母の寄港も可能で、軍港としての機能は飛躍的に強化されることになります。

 新軍港は、沖縄県と両市が、浦添市で計画している那覇港浦添ふ頭地区の北西側に建設。面積は約三十五ヘクタールで、岸壁の長さは約千九百メートル。米海兵隊の後方支援部隊が駐留する広大な牧港補給基地(二百七十五ヘクタール)にも近接し、新軍港と一体化することになります。

 政府は協議会で、バース(停泊地)の数、水深、牧港補給基地と直結する専用道路といった基地機能については「まだ日米間の調整ができていない」として明らかにしませんでした。一方で、(1)米空母や原子力セン水艦の運用計画はない、(2)機能拡充の予定はない―などと説明しました。

 那覇軍港は、岸壁が真っすぐで水面も狭く、水深も九・七メートル。強襲揚陸艦や空母といった大型艦船の寄港は困難でした。新軍港は、こうした障害をすべて取り除くもので、強襲揚陸艦などが利用しない保証はありません。


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