2003年1月22日(水)「しんぶん赤旗」
日本共産党の山口富男衆院議員と八田ひろ子参院議員は十七日、愛知県豊田市と岡崎市で、トヨタ自動車とその関連企業における長時間労働・サービス残業の実態を調査しました。
トヨタの労働者との懇談では、部長が課長に「サービス残業をさせません」との誓約書を提出させるなどしているが、事務、開発、営業部門などでは、依然としてサービス残業があると報告されました。
アイシン、デンソー、豊田工機、豊田自動織機などの関連企業労働者との懇談では、「不払い残業代が二年さかのぼって支払われたが、多い人は年収分に相当する」「世界的大競争のなかで開発サイクルが短縮され、長時間労働を余儀なくされている」「海外展開のための要員が足りず、慢性的な人手不足になっている」などの訴えが続きました。
これに先立って、両氏は、豊田労働基準監督署を訪れ、最大年間三千六百五十時間という異常な長時間労働が明らかになった「労働時間実態調査(自主点検)結果」や、十一月に行ったサービス残業の是正へ企業と行政、労組が参加した「豊田ゆとり創造大会」について、説明を受けました。
古田和憲署長は、同管内での相談が、家族からの訴えを含め労働時間が一番多いと指摘するとともに、「通常の監督だけでは問題が解決せず、息の長い取り組みが必要」と「大会」開催の意図を説明しました。