日本共産党

2003年1月1日(水)「しんぶん赤旗」

主張

2003年元旦

力を合わせ新しい政治実現へ


 あけまして、おめでとうございます。

 アメリカによるイラク攻撃をめぐる緊迫や北朝鮮の問題、小泉「改革」がもたらす国民のたえがたい痛みなど、内外の激動のなかで迎えた新年です。ことし春には二十一世紀最初のいっせい地方選挙が予定され、年内の衆院解散・総選挙も予想されます。新しい政治を確実に切り開く年としたいものです。

「政党らしい政党」

 「他の政党が右往左往する中で、日本共産党だけが日本経済を守る政策を掲げる政党であることに目頭が熱くなりました」「たくさんの人を巻きこんで、日本共産党を大きくしないといけない…熊本市や尼崎市の新市長誕生が(世の中が変えられる)何よりの証明となりました」――昨年末、「読者の広場」に寄せられた投書の一部です。身の引き締まる思いで読ませていただきました。

 深刻な不況の中で、国民のくらしを守るどころか、「構造改革」の名で国民に“痛み”を押しつけて平然としている小泉内閣。イラクへのアメリカの武力攻撃の危険を世界中が心配しているのに、攻撃に反対するどころか協力の準備を着々と進める小泉内閣。国民のくらしも平和も守ろうとしない小泉政治に、国民の不安が高まっています。

 そうしたなかで日本共産党は、小泉「改革」に、国民のくらしを守る「四つの緊急要求」を対置して立ち向かい、また、イラクへの戦争回避を求めて旺盛な野党外交を展開するなど、活動してきました。

 イラクの問題では、日本共産党が訪問した国ぐにと国連の枠内での平和的な解決を求め、アメリカの一方的な攻撃に反対することで一致。国連の枠組みで平和を実現する国際的な共同を進めることができました。皆さんの温かい励ましも、こうした活動を評価していただいてと感謝しています。

 いま日本の政治の世界では、政党の「衰弱」だとか、「衰退」だといった議論が盛んです。政治学者で東大学長の佐々木毅氏は新聞の論評で、政党政治の主役である政党の活動が弱まっていると嘆き「政党解体の時代か」と書きました。しかし私たちは、日本共産党は違う、語るべき政策も寄るべき組織も持った、もっとも「政党らしい政党」だと、胸を張っていうことができます。

 米誌『ニューズウィーク』(日本版)は「日本ではどの政党も似たり寄ったり」で、「政策面で、自民党と最大野党の民主党はほとんど同じ」とも批判しています。日本共産党は経済でも外交でも、自民党政治への対決軸を示し、この国を「国民が主人公」の国に変えていく明確な展望を持つ党です。日本共産党の道理ある主張と旺盛な行動力をみてもらえば、他の政党との鮮やかなコントラストをわかっていただけると確信します。

自主独立つらぬいて

 日本共産党は、どうして、もっとも「政党らしい政党」として活動することができるのでしょうか。

 日本共産党は昨年末の第五回中央委員会総会で、その特徴を四つの点で指摘しました。

 「自民党政治を変革するたしかな路線と戦略をもつ」「どの分野でも建設的な提案をもち、実現のために行動する」「草の根で国民と結びついて献身する自前の組織をもつ」「自前のメディアをもち、国民とすばらしいネットワークをつくっている」――。

 その日本共産党の活動のなかでも、相手がどんな国であれ政党や政治勢力であれ、日本国民の立場に立って、堂々というべきことをいう「自主独立」の立場と、国民のくらしを守る立場にしっかり立って、小泉「改革」などに流されないことは、どの党にもまねのできない特質です。

 昨年、「しんぶん赤旗」に登場した評論家の山室英男氏は、「私は、国としての『まともさ』というときには国が独立すること、自由であることを願うことだと思う」と語りました。政党も同じではないでしょうか。「自主独立」をつらぬく党こそ、まともな党、ほんとうに「政党らしい」政党です。

 経済の問題でも、くらしに軸足を置いて危機を立てなおすべきだという日本共産党の主張は、国民共同の旗印としての意義をもつに至っています。小泉自民党政治がくらしと日本経済を乱暴に破壊しつづけるなかで、これまで自民党の有力な支持基盤だった諸団体や人びとの間にも、この政治を何とかしたいという一致点が急速に広がっているからです。

新しい政治への期待

 今日、政治の現状を前向きに打開したい、打開してほしいという声は切実です。徳島、長野の知事選、熊本、尼崎の市長選などで相次いで自民・公明など与党が中心になった候補が打ち破られ、無党派の人びとと日本共産党の共同で新しい政治をめざす首長が誕生したのも、こうした国民・住民の願いの表れです。

 新しい政治を願う国民の皆さんと、「政党らしい政党」の日本共産党が力を合わせれば、日本の政治を前向きに打開することができます。

 新しい年、日本共産党は全力をあげて現実政治と取り組みます。その日本共産党の躍進に、ともに力を貸していただくよう訴えます。


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