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2019年10月19日(土)

きょうの潮流

 桜は歴史の登場から王朝貴族の供宴と結びついてきました。桜愛の人、嵯峨天皇が812年に京都の神泉苑で催した「花宴の節(せち)」。これがのちに続く宮中花宴の始まりでした▼その伝統をうけつぐ宮中観桜会は吹上御苑、浜離宮、新宿御苑と会場を移し、戦後は内閣府の公的な行事としてつづいています(『桜と日本人』)。季節外れの話題と思われるでしょうが、今月15日に政府は「桜を見る会」を「意義あるもの」と決めました▼安倍首相が主催するようになってから参加者も経費も増える一方。今年は2万人近くが招かれ、来年度予算の概算要求には3倍超の約5700万円を盛り込みました。税金でのおもてなしを国会でただされ、それに答えたものです▼安倍首相の後援会関係者が大量に招待されていた―。当事者たちを取材した本紙日曜版のスクープが大きな反響を呼んでいます。地元山口から数百人規模で、安倍事務所が飛行機やホテル、貸し切りバスを手配、前夜祭も…。生々しい証言が次々と▼しかも妻・昭恵氏や閣僚・自民幹部の枠まで設けて。これには会計検査院の元調査官も招待範囲を逸脱していると批判します▼大雨による被害が広がるなか、権力者が私物化する「花宴」に税金を注ぎ込むことを是とする厚顔さ。これでよく被災者に寄り添うなどといえるものです。追い打ちをかける消費税の増税にしてもいま必要なのは減税です。その政権がいかに国民のために心をくだいているか。税の使い方一つに如実に表れます。


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