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2019年10月11日(金)

土砂採取 県内外41カ所

14年度 辺野古埋め立て 追加調査

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設で使用される埋め立て土砂(岩ズリ)に関し、防衛省沖縄防衛局が埋め立て承認願書に記載した土砂採取地区のほかに、県内外41カ所で土砂採取の追加調査をしていたことが10日までに分かりました。

 沖縄平和市民連絡会の北上田毅氏が情報公開請求で入手した資料で明らかになりました。埋め立てに必要な総土量約2062万立方メートルのうち、県内外から購入する岩ズリの採取量は約1644万立方メートル。2013年12月に当時の仲井真弘多知事が承認した埋め立て願書は沖縄県のほか、西日本7地区の採取場所を記しています。

 資料によると、防衛局は、13年度に沖縄県と西日本6県の計21カ所で岩ズリの採取場を調査し、2830万立方メートルの蓄積量があるとしました。ただ、一部施設の廃止などがあり、14年度時点で、蓄積量は2011万立方メートルにとどまりました。そのため、新たに県内外41カ所の採取場で調査を実施。3680万立方メートルの蓄積量を確認しました。

 沖縄県内では、新たに糸満市の2カ所などで調査を実施。鹿児島県では、県内全域に調査対象を大幅に増やしました。宮崎県、佐賀県も新たに調査対象に加えました。

 北上田氏は、「特定外来生物が見つかった採石場からは沖縄県の県外土砂規制条例で土砂の搬送はできなくなる。そのため採取候補地を少しでも増やそうとしているのかもしれない」と推察。一方、埋め立て承認願書になかった採取地区の追加は、願書の添付図書の変更であり、知事の承認なしにはできないと指摘します。

 「辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会」の大津幸夫共同代表は、「防衛局は特定外来生物の駆除方法も示せていない。本土から土砂を搬出することは無理だし、させない。何カ所増やそうとも各地と連帯して土砂搬出に反対していく」と語りました。

追加調査された自治体

香川県 土庄町

山口県 下関市

佐賀県 伊万里市

長崎県 新上五島町 平戸市

宮崎県 日向市

鹿児島県 出水市 薩摩川内市 いちき串木野市 枕崎市 南さつま市 姶良市 湧水町 南九州市 鹿児島市 日置市 志布志市 肝付町 鹿屋市 曽於市 奄美市 龍郷町 大和村 徳之島町 天城町

沖縄県 名護市 糸満市

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