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2019年9月18日(水)

米軍訓練中止させた

沖縄・本部港使用 県民抗議で

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(写真)本部港での米軍大型ボート(左奥)訓練使用に抗議し、「港の米軍使用反対」などと訴える住民ら=17日、沖縄県本部町

 在沖米海兵隊が計画していた、沖縄県北部の本部(もとぶ)港で負傷兵の救助・搬送などを行う船舶を使った訓練で、初日の17日午前6時ごろ、トレーラーでけん引された大型ボートが同港入り口付近に到着しました。しかし地元の住民などの強い反対と抗議に立ち往生。午後4時半すぎに米軍は撤収し、同日予定された訓練は中止に追い込まれました。

 米軍は、17、21両日に訓練を実施すると10日に沖縄県に通告。通告書には「伊江島補助飛行場での訓練のため必要」と明記していました。県は「米軍艦船の民間港湾の使用自粛を求めている」と応じませんでした。

 海兵隊が持ち込もうとしたのは、開放水面安全艇(オープン・ウオーター・セーフティー・クラフト=OWSC)。水上や水際での小型船やパラシュート降下などの訓練の安全対策のための船舶です。米海兵隊は海上から海岸への死傷者の搬送などに使用しています。

 予定された訓練は、本部港内から同ボートを進水させ、伊江島付近の海上で、米軍機から降下訓練した米兵の救助などに当たるとされています。

 本部港前では「港の米軍使用は反対」との手書きポスターなどを手にした住民約60人が座り込み、抗議し続けました。

 午後3時すぎ、トレーラーに車両番号(ナンバープレート)が掲示されていないことに気づいた住民らが県警や沖縄防衛局の担当者らに「道交法違反だ」などと強く抗議。県警は「米軍車両にも車両番号は必要」とその違法性を否定しませんでした。

 本部島ぐるみ会議の島袋吉徳議長(72)=元本部町議会議長=は「私たちは午前6時から集まり、何としても中止させる意気込みで頑張ったが、それを実らせた。しかし米軍は必ずまたやってくるが、沖縄県民のあきらめないという気迫でうち返したい」と力を込めました。


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