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2019年9月11日(水)

きょうの潮流

 台風明けの猛暑に、うんざりとしながら会社に向かった人も多かったのでは。そのうえ停電にみまわれた所は仕事どころではなかったでしょう▼首都圏を直撃した記録的な暴風。交通は寸断され、鉄道も運休が相次ぎ、週明けの足は混乱しました。駅の外まで数珠つなぎになった列、超満員の電車。その姿はニュースやネットに流れ、海外からは驚きの声が上がっています。なぜ、そこまでして出社するのかと▼実際、ツイッターなどでは会社の対応に対する不満が続々と発信されました。なかでも共感をひろげたのが「ホワイト企業『休んでいいよ』ブラック企業『出勤しろよ』グレー企業『連絡なし』クソ企業『各自で判断をお願いします』」というツイート▼出社自己判断って裏を返せば来いってこと、前日にホテルに泊まれといわれた、勝手に半休扱いに、との投稿も。こんな余裕のないありさまで日本の社会や経済が回っているとしたら、なんと不幸なことか▼経済活動は人間の営み。だから、人間を幸せにできなければその名に値しない。そう指摘する経済学者の浜矩子さんは近著『小さき者の幸せが守られる経済へ』のなかでこんなことも。「経済の世界こそ、民主主義的でなければならない」▼今回の事態に政府や財界からは柔軟な働き方を求める声が聞こえてきます。しかし、こんなときだから、無理せず休めるのがほんとうの働き方改革ではないのか。浜さんは強調しています。民が主。それが経済活動のまっとうなあり方だと。


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