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2019年8月12日(月)

事故根絶 灯ろうに願う

群馬 御巣鷹日航機墜落から34年

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(写真)犠牲者を追悼し、空の安全を願って灯ろうを川に浮かべる遺族ら=11日夕、群馬県上野村

 日本の航空史上最悪の乗客乗員520人が犠牲になった日航123便墜落事故(1985年)から12日で34年となります。墜落現場の御巣鷹の尾根がある群馬県上野村で11日夕、犠牲者を悼む「灯ろう流し」がありました。主催は、遺族らでつくる「8・12連絡会」など。

 空の安全への願いを込めながら、犠牲者を追悼する黙とうの後、遺族らは事故発生時刻が近づく午後6時45分ごろから大小約300の灯ろうを神流(かんな)川に流しました。「命の重さを伝えたい」「伝えることはちかうこと」など手書きされたメッセージが夕やみの川面に浮かび上がりました。参加者らは日航墜落後も続く事故や災害の根絶を願いました。

 夫の孝之さん=当時(29)=を事故で亡くした時、息子を妊娠中だった女性(63)=大阪府豊中市=は、昨年結婚した息子夫妻と一緒に訪れ、「ずっと寄り添ってくれる地元ボランティアの人たちがいるから、今年も灯ろう流しが開かれ、来ることができました」と語りました。日航パイロットが乗務前検査でアルコールの検出が相次いだことについて、「私たちが事故を最後にしてほしいと一生懸命、発信してきたのは何だったのと悲しかった。今一度、日本航空には事故を知って、感じて、これからどうしたらいいかを考えてくださいと訴えたい」と話しました。

 父の南慎二郎さん=当時(54)=が犠牲になった女性(59)=川崎市=は「父が引き合わせてくれた遺族や支えてくれるみなさんと一緒に安全を祈り、これから1年を頑張る気持ちになれます」と話していました。

 9歳で犠牲になった美谷島健くんのめい(10)は、「小さいころからずっと、お盆には亡くなった人のことを思って、ここに会いにきている」と話しました。


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