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2019年8月5日(月)

全障研全国大会終わる

分科会 子に合わせる授業へ

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(写真)重度障害のある子どもたちの書道の取り組みの報告もあった、全障研の「障害児学校の実践」分科会=4日、長野市内

 長野市内で開かれている全国障害者問題研究会(全障研)の第53回全国大会は4日、「障害児学校の実践」や「まちづくりとバリアフリー」など41分科会と学習講座が開かれ、幕を閉じました。

 障害児学校の実践の分科会には、障害児学校の教職員や大学生、放課後等デイサービス事業所の職員らが参加。重度障害のある子どもたちの書道の活動や音楽づくり、「問題行動」に対する支援などが報告され、人格を育てることを大事にしながら子どもそれぞれの課題をさぐることが重要だと確認し合いました。

 共同研究者の山中冴子埼玉大学准教授が基調報告。改定特別支援学校学習指導要領が通常学校との「学びの連動性」を強調し、特別支援学校(障害児学校)の柔軟性や独自性を縮減しようとしていると強調。「リアルな子どもの姿や実態から、柔軟性のある取り組みが必要なことを浮かび上がらせよう」と呼びかけました。

 司会者の石田誠さん(全障研常任全国委員)は、授業づくりにおいて学習指導要領などで目標設定や実践が縛られがちな中で、発達の視点から一人ひとりの子の主体性を大事にすることが必要なのではないかと問題提起。司会者の瀧川惠里子さん(全障研千葉支部事務局長)は“子どもに学校を合わせる”授業をつくる工夫が求められていると述べました。

 奈良県から初参加の女性は「リポートの中で、現場で悩んでいたことへの解決のヒントがたくさんありました。来年も機会が合えば、参加したい」と話していました。


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