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2019年7月14日(日)

きょうの潮流

 すてきなスピーチに心奪われました。サッカーの女子ワールドカップを制し、得点王と最優秀選手に輝いた米国のミーガン・ラピノー選手(34)が、優勝を祝うニューヨーク市民に語りかけました▼「よりよい人になりましょう。憎むより愛しましょう。発言するばかりではなく、耳を傾けましょう。ここにいる人もいない人も、賛同する人も反対する人も、コミュニティーや世界をよりよくする責任があります」▼こう呼びかけたのには、理由があります。女子代表の仲間と男女の報酬格差是正に立ち上がっていることが一つ。「お金の問題ではない」と、現在と未来の女性のためにたたかっています▼同性愛者を公言し、人種や社会的な差別に強い怒りの目を向けていることも大きい。そのため大会中に「優勝してもホワイトハウスにはいかない」と発言しました。「優勝してから言うべき」というトランプ大統領の心無い反撃にもひるみません▼「この舞台に立つためにどれだけの時間と労力、誇りをかけているかを考えると、とても訪問する気にはなれない。自分たちと同じ思考を持って同じ目標に向かってたたかっているとは思えない政権だから」。差別や分断を助長する大統領を小気味よい論理で“一蹴”しています▼モノ言う選手と呼ばれます。その言葉が力を持つのは、生きざまに裏付けられた信念が宿っているから。スポーツの持つ民主主義的な価値を体現し、表現しているからです。彼女のメッセージが国境を越えて広がることを切に。


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