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2019年7月8日(月)

丸木舟 3万年前の航海再現

台湾を出航 与那国島へ

 日本列島人の祖先が大陸からやって来た航海の再現をめざす国立科学博物館「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」は7日、こぎ手5人が乗った丸木舟チームが同日午後2時38分(日本時間)に台湾を出航したと発表しました。目的地の沖縄県・与那国島への到着には30~40時間程度かかる見込み。

 丸木舟チームは出航に向けて、6月25日から台湾東海岸の烏石鼻(ううしいび)で待機していました。天候などの条件が整ったため出航しました。

 与那国島までの直線距離は206キロメートル。航海の最終盤に入るまでは目標の島が見えず、最大で幅100キロメートル、秒速1~2メートルという世界最大規模の海流(黒潮)を横切る必要があります。日中の暑さや体力の維持、黒潮にどれだけ流されるか、陸の地形や星から舟の位置や方角を把握できるか―などが関門です。

 実験航海は、安全上の措置を除き「3万年前にできなかったことはしない」のが基本ルール。当時の技術(石斧(せきふ))で製作した丸木舟に食料や飲料水を積んで、地図やコンパス、時計などはもたず、こぎ手の男女5人が交代なしで航海します。

 安全確保のために、海部陽介プロジェクト代表(国立科学博物館・人類史研究グループ長)らが伴走船に乗り込んで、丸木舟の航海を見守ります。


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