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2019年6月15日(土)

遺骨地域返還に協力を

アイヌ有志 官房長官に質問書

紙議員が同席

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(写真)内閣官房の担当者に質問書を手渡すアイヌの人たち。日本共産党の紙智子参院議員(後列中央)が同席しました=14日、東京都内

 全国の大学などに留め置かれているアイヌ遺骨1600体余を北海道白老町に2020年4月設置される「慰霊施設」に再集約するという政府の計画にたいし、遺骨を故郷に戻したいというアイヌの有志が14日、内閣官房アイヌ政策推進会議座長である菅義偉官房長官に対する質問書を提出しました。

 質問項目は、(1)遺骨発掘場所のアイヌが返還を求めた場合、優先して返還に応ずべき(2)北海道アイヌ協会などは発掘場所のアイヌの意向を尊重し地域返還に協力すべき―の2点。

 質問書提出後、内閣官房の担当者と話し合うなかで、「コタンの会」代表の清水裕二さんは「アイヌの気持ちを込めた重い質問書だ」と強調。同副代表の葛野次雄さんは「アイヌはアイヌのやり方で先祖供養をする。それを尊重してほしい」、古布絵作家の宇梶静江さんは「遺骨は故郷に返して。アイヌの精神性をふまえてほしい」とのべました。

 内閣官房の担当者は「遺骨が出た地域への返還は可能な限り進めていく」と答えました。

 話し合いには日本共産党の紙智子参院議員が同席しました。


 アイヌ遺骨問題 19~20世紀にかけて「アイヌ民族の研究」を名目に発掘し、収集された遺骨が北海道大学など全国の12大学に留め置かれている問題。政府は北海道白老町に新設する「慰霊施設」に再集約する計画です。遺骨の地元への返還を求め、計画に反対する声があがっています。


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