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2019年5月14日(火)

きょうの潮流

 もし、いま彼が生きていれば、どんなメッセージを発するだろうか。きっと胸にひびく言葉と歌で寄り添い、私たちに変わらず呼びかけているでしょう。「愛し合ってるかい」▼忌野清志郎(いまわの・きよしろう)さんが亡くなってから今月で10年がたちました。自分が歌いたいことを歌うと、発売中止などの妨害にあいながら、反原発や反核、反戦を訴えつづけた反骨のロック歌手。いまもメディアは特集を組み、記念ライブも開かれています▼愛と平和と、自由。普遍的なテーマを表現した歌は人びとを引きつけました。「この国の憲法9条を知っているかい。戦争はしない。戦争に加担しない。愛と平和なんだ。まるでジョン・レノンの歌みたいじゃないか」▼未曽有の原発事故が引き起こされ、時の首相が改憲に血道をあげる。亡き後の現実を知れば、心の奥底から泣き叫んでいるはず。社会に対する反発や怒りだけではありません。10代の頃から影響を受けたという小説家の角田光代さんは「輝きや希望がどこかにある」と▼かつて「選挙ソング」を軽やかに歌った清志郎さんが「ぼく自身は小選挙区も比例も共産党に入れました」と語ったことがあります。音楽を変えない自分の姿勢を共産党と重ねあわせることも▼その党はいま、日本の命運がかかる参院選に向けて批判とともに明日への希望を語ろうとしています。「差別や分断をなくし、誰もが尊厳をもって自分らしく生きることのできる社会を」。清志郎さんがあきらめずに歌った世界の実現をめざして。


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