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2019年4月17日(水)

衆院は拒否、参院は保留

野党が抗議 予算委員長、開会要求に回答

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(写真)金子参院予算委員長(正面)から回答を受ける与野党理事。右から2人目は辰巳孝太郎議員=16日、国会内

 自民、公明両党以外の全会派が求めていた予算委員会の緊急開会要求に対する回答期限の16日、衆参両院の予算委員長はいずれも直ちには開会に応じない態度を示しました。野党各党・会派は強く抗議。参院では野党国対委員長が会談し、引き続き強く要求していくことで一致しました。

 野田聖子衆院予算委員長は「諸般の事情」で開会を拒否。金子原二郎参院予算委員長は、自民党が欠席の意向を示しており、開会に必要な過半数の出席は得られないなどとして、「いまは判断できない」と“保留”を宣言。自民党理事は出席拒否の理由を一切明らかにしませんでした。

 参院では、参議院規則38条に基づき委員会開会を義務づける3分の1以上の委員による開会要求を自公両党以外の全会派の委員が連名で12日に金子委員長に提出しています。

 金子氏の回答直後、参院野党各党の理事は記者団に、「丁寧に説明する」と言ってきた安倍首相の説明の場を奪うなど「極めて党利党略的な自民党の判断だ」(立民・蓮舫理事)、「明らかに、自民党による審議拒否だ」(国民民主党会派・森ゆうこ理事)と批判しました。

 日本共産党の辰巳孝太郎理事は、与野党間で決着がつかなくても、少数派でも3分の1以上が要求すれば開会しなければならないという同規則の趣旨を強調。「与党が出席拒否すれば委員会が成立しないから開かないという理屈そのものが成り立たない。あまりにも立法府を軽視している」と厳しく批判しました。

 「下関北九州道路」をめぐる「忖度(そんたく)」発言で塚田一郎前国土交通副大臣が、東日本大震災被災地の復興より自民党衆院議員が「大事」だとの暴言で桜田義孝前五輪相が相次ぎ辞任し、航空自衛隊F35A戦闘機が墜落するなど続発する重大事態についての説明責任が迫られている安倍晋三首相は、来週明けの22日から8日間、欧米6カ国を歴訪する予定で、連休明けまでは国会審議に応じない構えです。


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