しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年2月14日(木)

担当相として失格

池江選手への五輪相発言

 桜田義孝五輪担当相が競泳の池江璃花子選手の「白血病」の公表に対し「がっかりしている」「盛り上がりが下火にならないか心配している」などと発言した問題で、世論の怒りが大きく広がっています。

 同氏の発言は、池江選手が12日、ツイッターで自身が「白血病」との診断を受け、長期治療に入ることを公表したことについて、記者団に語ったもの。「金メダル候補で、日本が本当に期待している選手なので、がっかりしている。早く治療に専念して頑張ってもらいたい。また元気な姿を見たい。1人リードする選手がいると、みんなつられて全体が盛り上がるので、その盛り上がりが若干、下火にならないか心配している」と述べました。

 桜田氏の発言には、「白血病」を宣告されたショックや長い闘病生活といった患者やその家族の苦しみへの思いやりが全くありません。

 しかも、金メダル候補が離脱するから「がっかりだ」と述べたことは、金メダル獲得こそ国の目標だとして、出場選手を“金メダル獲得の道具”とみなすものです。これはスポーツを「人権の一つ」と定め、スポーツを通じて「人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会」を目指すと述べた五輪憲章の精神から著しく逸脱しています。

 五輪担当相として失格です。(日隈広志)


pageup