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2019年1月22日(火)

米軍降下訓練120人超

落下事故直後4日間連日

 横田基地(福生市など東京都多摩地域5市1町)で米軍が計画していた14~17日の降下訓練は、8、9日に2日続けてパラシュートの切り離し・落下事故を起こしたにもかかわらず連日実施されました。周辺自治体が米軍と防衛省に原因究明と再発防止策を講じるまで訓練停止を求めるなかで、住民の安全を無視しての強行です。


 防衛省北関東防衛局によると降下人員は4日間で延べ150~200人です。事故後、米軍が「基地指導部が再開しても問題ないと判断するまで停止する」としていた高高度で輸送機から跳び、低高度でパラシュートを開く訓練も行われました。

 監視活動をした「横田基地の撤去を求める西多摩の会」によると初日の14日に、高高度訓練など9~10回にわたり約50人が降下。最終日の17日は午前中だけでも4回30人、夕方も5人が降下しました。4日間で降下人数は確認できただけでも124人になりました。

 横田基地での大規模なパラシュート降下訓練は、2012年1月10日が最初です。当時、横田基地配備の米空軍C130輸送機6機から1度に米陸軍兵士約100人が降下しました。それ以降、沖縄駐留の米海兵隊や陸・空軍の特殊作戦部隊が頻繁に実施しています。1月は、ほぼ毎年実施されていますが、2週続けて延べ200人規模の訓練が自治体に通告されたのは今年が初めてです。

 同じ時期に、陸上自衛隊第1空挺(くうてい)団が習志野演習場(千葉県船橋、八千代両市)で実施している「降下訓練始め」には、沖縄駐留の米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」が3年連続で参加。横田基地をはじめ首都圏での米軍の訓練が激しさを増しています。

 米軍は2週連続の訓練について部隊名を、「作戦上の安全を考慮し、公表していない」と明らかにしていません。住民の安全より米軍の作戦を優先する姿勢を示しています。

 横田基地の撤去を求める西多摩の会の高橋美枝子代表は「高高度からの降下訓練は飛行機も見えない、音もしない、突然現れてくるので驚きました。2度も事故を起こしたのに、訓練を再開し、大量に降下するなんてこんなひどい話はありません。17日はCV22オスプレイも飛行訓練を行い、首都・東京は米軍の特殊作戦の拠点です。監視を続け、多くの人に危険な実態を知らせていきたい」と話していました。


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