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2018年12月19日(水)

障害福祉 打ち切り違法 確定

控訴審判決 岡山市が上告断念

 脳性まひで重度の身体障害がある浅田達雄さん(70)=岡山市=が、障害福祉サービスを打ち切った同市を相手取り訴えていた裁判で、大森雅夫市長は18日、市議会本会議で、控訴審判決(13日)に対して上告しないことを表明しました。浅田さん全面勝訴の控訴審判決が確定しました。

 浅田さんは、市が、障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)7条の介護保険優先原則にそって、介護保険の申請がないからとして65歳の誕生日で障害福祉サービスを打ち切ったのは違憲・違法だと訴えていました。

 一審判決は、市の処分は違法だとして、処分の取り消しと、65歳前までと同様の障害福祉サービスの支給決定をすべきだとしたうえで、損害賠償金107万5千円を命じました。控訴審判決はこれを維持しました。

 市の上告断念を受けて浅田さんは「市長が謝罪の言葉を述べなかったのは残念だ」と強調。弁護団の呉裕麻団長は声明で、引き続き「同法7条の改正を含む抜本的解決のために奔走し」、「障害者が安心して生活できる世の中が実現する」よう力を尽くす決意を述べています。

 日本共産党の竹永光恵市議団長は、市が上告を断念したものの福祉行政上誤った処分をしたとは認めていないと指摘。「党市議団として、二度と同様の問題が生じないようにしていきたい」と語りました。


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