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2018年12月8日(土)

挑む 地方選

無党派・保守の人も応援

和歌山県議選・御坊市区 くすもと文郎氏(64)

 和歌山県議選御坊市区(定数1)に激震が走っています。震源地は日本共産党の新人、くすもと文郎予定候補(64)です。

 「二階案件」。関西の報道記者の間で出る用語です。原発の使用済み核燃料中間貯蔵施設の誘致騒ぎ、ゼネコン談合、東南アジア資本の暗躍など、利権が大きく動くとき自民党の二階俊博幹事長の姿が見え隠れします。関西で、特に和歌山県での強固な地盤が背景にあります。中でも御坊市は、二階氏が県議2期を務めた地元中の地元で、二階氏の後援会「新風会」に何らかの関係がなければ商売すらままならないと言われたほどの地域でした。

 しかし2016年の御坊市長選を機に激変します。二階氏は周囲の強い反対を押し切り自身の長男を立候補させました。引退予定だった柏木征夫市長が急きょ立候補を決意したため新風会の脱退者が続出。二階氏が陣頭に立ち現職閣僚や党幹部を大量動員したものの大差で柏木氏が再選されました。二階氏から解放された市政では、核燃料施設で明確な態度をとらなかった柏木氏が「誘致に取り組まない」と明言。子どもの医療費無料化では小学校卒から一気に高校卒まで拡大しました。

 そして昨年の衆院選。立候補した、共産党の、くすもと氏は、二階氏を相手に同市で得票率43%まで迫りました。御坊市を中心に結成された「くすもと文郎はげます会」は、衆院選後も活動を継続。御坊市の「はげます会」世話人の半数が無党派の人たちで、新風会で選挙活動をしていた人もいます。くすもと氏が県議選への出馬を表明した今年5月からの7カ月間で、100人以上の「つどい」を5回、5人から50人の「つどい」を28回開催。参加者の3分の1は無党派や保守の人々です。国民の声を聞かない安倍政治ノー、憲法と暮らしを守る政治をと訴えて、街頭宣伝は300カ所を超え、市内3巡目です。

 選挙は、二階氏の元秘書で8期当選の自民党県議との一騎打ちの様相です。ハンドマイクを使って市内を歩いての宣伝では「あっちこっちから声がかかる。新風会と思っていた人が『わしらも応援しているからがんばれ』と言ってくれます」と、くすもと氏は必勝への思いを強くしています。

 (和歌山県・川崎正純)

 くすもと氏の略歴 1954年御坊市生まれ。和歌山大学卒。御坊小学校教諭を経て御坊市議9期。現在、党県委員・南地区副委員長。


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