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2018年9月29日(土)

主張

沖縄県知事選

翁長氏の遺志継ぐ県政を必ず

 30日投開票の沖縄県知事選は、「オール沖縄」の玉城デニー候補と、「安倍官邸」丸抱えの佐喜真淳候補との文字通り一票を争う大激戦、大接戦になっています。最大の争点は、名護市辺野古の米軍新基地建設問題です。佐喜真氏が辺野古新基地推進派であることは明白であり、急逝した翁長雄志知事の遺志を継ぐデニー氏の勝利でこそ新基地建設を阻止することができます。世論調査で約7割が辺野古新基地に反対する県民の思いに応え、デニー氏への支持を広げに広げきることが求められます。

安倍官邸に負けられない

 安倍晋三政権の佐喜真陣営へのテコ入れは「規模と徹底性において、過去のどの知事選をも上回る」(沖縄タイムス26日付)と指摘されるほど異常極まります。民意を力ずくで押さえ込み、辺野古新基地建設を強行するため、なりふり構いません。権力を総動員し、県民・国民の主権、民主主義、地方自治を踏みにじる安倍政権のやり方は絶対に許されません。

 デニー氏必勝のため開かれた「うまんちゅ大集会」(22日)で、翁長氏の妻・樹子(みきこ)さんは、政府が権力を挙げて沖縄の民意を愚弄(ぐろう)し押しつぶそうとしていることに「何なんですかこれは」という気持ちでこの場に立った、と切々と思いを語りました。

 「今、(ここで)デニーさんの話を聞いてよかった。うちの人の心をデニーさんが継いでくれるんだと思ったら涙が止まりません」

 「必ず勝利を勝ち取りましょう。ぬちかじり(命の限り)。ぬちかじりですよ」

 県民の誇りや暮らしを守ることにまさに命をかけてたたかった翁長氏の遺志を継ぐため、この呼びかけにどうしても応えなければなりません。

 自民・公明党などが推す佐喜真氏の陣営は、翁長県政を「対立と分断」を生んだなどと攻撃しています。しかし、それは全く逆です。

 「オール沖縄」の原点は、2013年1月に沖縄の全市町村長・議会議長、県議会全会派の代表らが署名し、安倍首相に手渡した「建白書」です。「建白書」は、▽垂直離着陸機オスプレイの配備撤回▽普天間基地の閉鎖・撤去、「県内移設」断念―を求めています。

 この県民の総意、「オール沖縄」の流れに「対立と分断」を持ち込んだのは、安倍政権に他なりません。安倍首相の指示の下、自民党は、普天間基地の「県外移設」を主張していた沖縄県連や県選出国会議員に圧力を加え、辺野古新基地容認・推進に転じさせました。

 佐喜真陣営は「対立から対話へ」をスローガンにしていますが、その「対話」の意味するところが安倍政権「言いなり」であることは明らかです。

沖縄と全国が心を一つに

 デニー氏は、「建白書」で大同団結し「あらゆる手法を駆使して辺野古に新基地は造らせない」と訴えています。翁長知事の指示で県が新基地建設に伴う埋め立て承認を撤回したことについて「新たな県政でしっかりと引き継ぐ」と表明しています。「誇りある真の豊かさは、『基地と振興』のリンクでは決して得られない」とし、貧困対策や子育て支援など暮らし充実、経済発展の政策も示しています。

 デニー氏勝利のため、沖縄と全国が心一つに、最後の最後まで力を尽くすことが必要です。


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