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2018年9月8日(土)

きょうの潮流

 思い出すたびに胸がときめきます。時代を彩りながら、時を超越して語り継がれる名選手たち。その存在は、国境をこえて世界中の人びとから愛されてきました▼いまニューヨークでテニスの四大大会の一つ、全米オープンが開かれています。今年は50回の記念大会。会場のスクリーンには半世紀に及ぶ大会を飾ってきた花形選手の懐かしい映像が流れ、多くの観衆を楽しませています▼開催会場の名前は女子テニスの功労者、ビリー・ジーン・キング。主要スタジアムにも初代優勝の黒人選手アーサー・アッシュ氏の名が付けられています。全米は世界に先駆けて男女の賞金が同額になった大会でもあり、そこには性差や人種をこえた選手たちへのリスペクトが感じられます▼節目となった今大会で日本勢の活躍が光ります。男子の錦織圭選手はきょう準決勝をたたかい、女子の大坂なおみ選手は日本女子として初めて四大大会の決勝に進出しました。男女そろって勝ち進む快挙に世界が注目しています▼もっとも、2人とも日本という狭い枠にとどまりません。父親がハイチ人の大坂選手は幼少時に米国に移り、そこで力をつけました。錦織選手も10代半ばで渡米し、早くから世界を転戦してきた国際的な競技者です▼子どもの頃からの憧れだったセリーナ・ウィリアムズ選手と決勝で対戦する大坂選手は「とても楽しみでわくわくしている」と。人びとが夢や希望を抱き、託せる選手たちの存在。それは人間への深い信頼にもつながっています。


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