しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月5日(火)

きょうの潮流

 「極めて、ゆゆしきことだ」。森友学園への国有地売却問題をめぐって財務省の文書改ざんが明らかになってから、麻生財務相はくり返し答弁してきました▼いくら言葉を知らない人物とはいえ、重大な事態を表すために使っているのだなと思っていました。ところが、やっぱりでした。「黒を白にしたとかいう改ざんといった悪質なものではない」。みずからの認識をすぐにひっくり返して▼たいしたことではないというのが本音なのでしょう。その財務省が森友文書の内部調査を公表しました。肝心の改ざんが始まったきっかけや政治家のかかわりについて、麻生氏は「それが分かれば苦労せん」▼調査では、自身と妻の関与を強く否定した安倍首相の国会答弁が契機になったことを認めながら、改ざんも交渉記録の廃棄も、責任はすべて佐川前理財局長や部下に押しつける。麻生氏は組織的ではない、個人の問題だと強調し、みずからの責任を棚上げする始末です▼大阪地検の不起訴処分を受け、自民党の二階幹事長は「これですっきり」と幕引きへ。しかし国民は納得していません。直近のJNN世論調査でも麻生氏は辞任すべきが多数を占め、安倍内閣の支持率は最低を更新しました▼ゆゆしきはこんな人たちが権力に居座っていること。ちまたでは“ウソつきは安倍晋三の始まり”などという言い回しが交わされるほど。不信と怒り、まともな政治を求める声が列島中で上がっています。自浄作用も反省もなき政権を退陣に追い込むまで。


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