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2018年4月30日(月)

岩国配備の米海兵隊F35B

三沢へ展開計画

日本配備で訓練拡大か

 岩国基地(山口県岩国市)配備の米海兵隊ステルス戦闘機F35BライトニングII(短距離離陸・垂直着陸型)が5月6~27日に三沢基地(青森県三沢市)への展開を計画していることが、29日までに米海軍の契約情報でわかりました。日本配備に伴って、既存の在日米軍施設を同機の訓練場として使用を拡大しようとしている可能性が出てきました。(佐藤つよし)


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(写真)滑走路上で待機するF35B戦闘機=山口県岩国市、米海兵隊岩国基地

 契約情報は、米海軍と海兵隊の航空機を管理する米海軍航空システム司令部が4月3日に公表した入札参加業者選定のための事前募集。三沢基地一時展開で、F35のシステム・技術管理を行っている国防総省の「統合計画室」が実施する支援のための技術者、システム管理者、保安総合職を募集しています。応募締め切りは5月3日ですが、同機を開発・製造しているロッキード・マーチン社が請け負う見通しです。

 F35Bは、昨年1月から、岩国基地への配備が始まり、同基地の第121海兵戦闘攻撃飛行隊に16機が所属しています。昨年9月10日の三沢基地航空祭で展示のため短期間飛来していますが、3週間にわたる長期の展開は初めてです。

 F35Bは、佐世保基地(長崎県佐世保市)配備の強襲揚陸艦に6機を搭載し、インド・アジア太平洋地域で作戦行動をしてきた垂直離着陸機AV8BハリアーII攻撃機の代替などとして岩国基地に配備されました。今年3月、強襲揚陸艦ワスプとともに初の作戦行動に出発し、4月の米韓合同演習にも参加していました。

 AV8Bは、半年交代で米本土から派遣されて強襲揚陸艦に配属された部隊でしたが、F35Bは、岩国基地に正式に前方配備された部隊です。前方配備に伴い、日本国内での訓練が必要となりますが、航空機からの地上攻撃任務のための実弾射爆撃訓練できる本州内の米軍施設は、三沢基地の北にある天ケ森射爆場だけで、今回の展開も、同射爆場での訓練が目的の可能性があります。


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