しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年4月18日(水)

山本候補勝利で安倍・維新政治に痛打を

大阪府議補選豊中市区

森友疑惑地元で共同広がる

徹底究明を唯一訴え

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(写真)激励を受ける山本いっとく候補=大阪府豊中市

 森友学園問題の震源地、大阪府豊中市での府議補選(定数2、22日投票)。日本共産党の山本いっとく候補(33)=前豊中市議=の勝利で「安倍政権にレッドカード。維新府政に痛打を」と党派を超えた市民の共同が広がっています。

 同補選は、山本候補と自民党前市議、大阪維新の会前市議の3氏の争いです。

 学校法人「森友学園」(大阪市)は豊中市の国有地に小学校を新設しようとしていました。学園の要請を受け、維新府政は設置基準を緩和。府の私学審議会では教育内容や財政状況などに懸念が噴出しましたが、安倍晋三首相の妻、昭恵氏が名誉校長の同小学校の新設を、維新府政は「認可適当」としました。国有地の8億円値引き売却が発覚し安倍首相夫妻の関与疑惑など大問題に発展しました。国有地格安売却が発覚する前から、無所属市議の木村真氏らとともに疑惑の究明に取り組んできたのが山本候補でした。

他党駆け付け

 3月31日の山本候補の事務所開きには、木村市議ら「森友学園問題を考える会」のメンバー、日本共産党の辰巳孝太郎参院議員、社民党の服部良一元衆院議員、自由党の渡辺義彦元衆院議員、新社会党の山下慶喜茨木市議が駆け付けました。

 同夜、「森友学園問題を考える会」が元文部科学省事務次官の前川喜平氏らを招いて豊中市で開いた集会は、約1500人の参加であふれました。その場で、「考える会」として、府議補選では山本候補を支援すると報告。「考える会」は告示前に1万枚作成した会のニュースで山本候補を紹介するなど「全力応援」しています。

 日本共産党の小池晃書記局長が応援に駆け付けた8日の街頭演説では「森友問題を考える会」の黒河内政行氏が訴え。告示日の13日の山本候補の出発式には社民党、新社会党、無所属市議、市民連合・豊中、「考える会」の人たちが詰め掛け、市民と野党の共同を示す出発式となりました。

 山本候補は、▽森友疑惑を府政の場で徹底解明する▽国保料値上げ、チャレンジテストなど暮らしと教育を壊す府政を立て直す▽カジノの大阪誘致ストップ―と訴え。共同の輪は日ごとに広がっています。元民主党衆院議員が「こんどは、いっとくさん」と支持を表明し、ある連合系労組では府議補選で「反自民、反維新」を呼びかけるなど、かつてない変化が生まれています。

 一方、自民党候補の陣営も維新の会候補の陣営も、森友疑惑には口をつぐんでいます。

 安倍首相は府議補選告示日の13日に大阪入りし、14日、自民党大阪府連の党員大会であいさつしましたが、改ざん問題などについて「膿(うみ)を出し切る」などとまるで人ごとでした。

反省を促して

 自民党の大阪府内のある市議会議員はブログで、13日夜の安倍首相との懇親会の席でのやりとりを紹介。「豊中で森友学園のある地域で街頭演説をしてご自分でしっかりと説明責任を果たして欲しい」と注文すると、首相は「今、私が豊中に行くと混乱を招くので、そこは慎重にさせていただいた」。その地方議員は「その原因をおつくりになったのは、総裁です。我々は、そのとばっちりを受けています」と反省を促したと書いています。

 日本維新の会の松井一郎大阪府知事も15日に豊中市入りし、街頭演説しましたが、森友問題にはいっさい言及しませんでした。

 選挙戦は「『森友疑惑隠し勢力』と『共同で徹底究明、政治を変える勢力』との対決」(日本共産党大阪府委員会の柳利昭委員長)。党と後援会は「定数2での山本候補の勝利で、安倍政権、維新府政に痛打を」と総決起を呼びかけています。


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