しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年4月18日(水)

きょうの潮流

 大蔵省を舞台にした過剰接待が大きな問題になったのは20年前でした。そのひどさは「接待キング」「毎日が接待日」とやゆされたほどです▼大蔵官僚をはじめ逮捕・起訴が相次ぎ、100人以上が処分に。当時の大蔵大臣や日銀総裁が引責辞任するなど大蔵省の解体にもつながりました。このとき社会から糾弾されたのが、女性を接待の道具にした破廉恥な実態でした▼人格までゆがめた体質。それを改善し出直すことが財務省の出発点だったはずです。ところが、いままたトップに立つ事務次官のセクハラ疑惑がもちあがっています。女性記者を自宅近くのバーに呼び出し「胸触っていい?」「浮気しよう」といった言葉をくり返したと、週刊誌が報じました▼そのときの音声データも一部公開されていますが、聴取した財務省は本人が疑惑を否定していると発表。調査文書をみると、本人は事実と異なるとしながらも今回のやりとりを「悪ふざけ」「言葉遊び」という始末。セクハラの認識さえなく、世間からもかけ離れています▼しかも、財務省は被害を受けた側に名乗り出ろと。被害者をさらに追い込むもので、こうした対応自体が問題に向き合おうともせず、犠牲者が出てもなお保身に走る安倍政権のやり方そのものです▼あきれるほど次から次に噴き出てくる現政権下の不祥事。まさに“複合汚染”です。その発生源はどこに。うみを出し切るといいながら、何が出てきても必死に否定し隠ぺいする、あの首相にあることは明らかです。


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