しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年3月26日(月)

福山さんの勝利で京都から日本の政治を変えよう

京都知事選 小池書記局長の訴え(要旨)

 日本共産党の小池晃書記局長が24日、京都市の京都駅前で、府知事選(4月8日投票)勝利へ向け奮闘する「つなぐ京都」の弁護士、福山和人候補を応援した演説の要旨を紹介します。


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(写真)訴える小池晃書記局長=24日、京都駅前

 小池氏は、今回の知事選は「府政を転換し、安倍政治と対決して憲法を守る知事か、それとも、安倍政治に擦り寄る知事、格差と貧困を広げる知事か」の選択だと指摘。「福山和人さんの勝利で、京都の政治を変え、京都から日本の政治を変えよう」と訴えました。相手陣営は「中央との太いパイプが必要」と言うが、「東京から太いパイプで、安倍政治の濁流が流れ込んできたら、京都の暮らしも未来も真っ暗ではないか」と述べ、「森友」公文書改ざん、教育への不当な介入、憲法違反の法律の相次ぐ強行、憲法9条改憲への策動などを批判。「森友問題の真相解明を」「国政の私物化は許さない」「憲法を守れ」の願いを、党派を超え福山和人さんへと呼びかけました。

 小池氏は、これまでの自民党主導の府政の評価に話を移し次のように語りました。

 京都の府政には大きな問題があります。四つ指摘をしたい。

憲法無視の安倍政治を京都に持ち込む現府政

福山さんで憲法を生かす府政へ

 一つは、憲法無視の安倍政治を、府知事が先頭に立って京都に持ち込んできていることです。

 憲法を変えたくて仕方がない安倍首相に対して現知事は、「地方自治の位置付け」を検討項目にしてはどうかと提案した。安倍首相はこれを大歓迎。安倍改憲を後押しする役割を果たしています。

 現知事は、近畿で初めての米軍基地設置も認め、協力してきた。京丹後市の米軍レーダー基地が稼働して4年。「基地は拡張しない」との防衛局の約束は反故(ほご)にされ拡張を強行され、米軍関係者による交通事故が相次いでいます。

 原発の再稼働にもノーと言えない。滋賀県知事の「再稼働は容認できない」という態度と大違いです。

 府民のいのちと暮らし、未来を破壊しようとする安倍政権の暴走政治を京都に持ち込ませない知事が必要です。安倍政治と対決し、憲法を守り、京都府政に生かす福山和人さんを知事に押し上げようではありませんか。(拍手)

格差と貧困を拡大した現府政

福山さんで冷たい府政を変える

 二つ目に、格差と貧困を広げ、中小企業をいじめ、京都を暮らしにくい、働きにくいまちにしてきたのが、いまの府政です。

 京都経済の99%は中小企業です。京都経済の中心はものづくりです。しかし、その特色を無視した中央直結の政治で、低賃金・長時間労働、身分保障の不安定などが最も広がったのが京都です。全国43道府県に広がる「中小企業地域振興基本条例」を京都府はいまだに拒否しています。

 社会保障分野でも、安倍政権と一体になって「痛みと負担」を押し付けています。最大7億円あった市町村国保への助成を廃止したために、国保料は2005年からの10年間で1人1万円も高くなりました。全国ではじめて国保料も含めた徴税機関を設置し、国保料の差し押さえは2007年からの5年間で4倍になりました。一方で、京都府独自の老人医療助成制度(マル老)を大改悪しています。

 子どもにも、高齢者にも、働く人にも、中小企業にも冷たい府政を、福山和人さんの勝利で変えようではありませんか。(拍手)

大型開発で京都壊しの現府政

福山さんでもうけ優先改める

 三つ目に、大型開発による深刻なまち壊しです。災害対策も大きく後退しました。

 安倍政権は「観光立国」と言い、これに応えて京都府は「観光誘客」と言い、府は京都市と一体で「京都壊し」を進めています。世界遺産の下鴨神社・糺の森(ただすのもり)に億ションを建設、世界遺産・二条城の駐車場建設のために敷地内の樹木を伐採する。「地域」も「景観」も「路地」も壊す「民泊」の乱立。このままでは、世界遺産も京都のまちもめちゃくちゃになってしまうのではないでしょうか。(「そうだ」の声)

 亀岡市では、水害の起こりやすい地域にスタジアムの建設を強行しようとしている。治水対策にも逆行し、天然記念物のアユモドキ保全にも懸念が広がって、中止を求める請願が12月府議会には267件も提出されたのに、不採択にされて、工事請負契約が可決されてしまいました。

 城陽市でも大型開発の財源を確保するために、文化パルク城陽をリース会社に売却してしまう。

 北陸新幹線延伸、リニア中央新幹線しかりです。

 京都を大手ゼネンコンや大企業のもうけの場として差し出すような府政をこれ以上続けさせるわけにはいかない。福山和人さんに変えてもらおうではありませんか。(拍手)

府民の願いに冷たい現府政

福山さんであったかい中学校給食

 四つ目に、大企業・大手ゼネコンには擦り寄る一方、府民の願いには本当に冷たい府政です。

 保育所や障害者施設、高齢者施設などに対する補助金を、当事者の声も聞かずに2018年度予算で、昨年度6億円をいきなり2億円ほどに大幅カット。関係者は新聞記事で初めて知ったと怒りの声を上げています。

 中学校の完全給食実施率も京都は全国ワースト2位です。大阪府と違って京都府は、市町村への援助を拒否しています。あの維新の大阪府政よりも冷たいなんて、あんまりではないでしょうか。(「そうだ」の声)

 住民運動が市町村を動かし、京都府内の22の市町村で実現に踏み出しました。あったかい中学校給食が、知事が変われば、すべての自治体で実現できるんじゃないでしょうか。その仕事を福山和人さんにやってもらおうじゃありませんか。(拍手)

人物も政策も好対照の相手候補

人の痛みに寄りそう行動派弁護士を

 相手候補は、安倍首相から直接、推薦状を受け取った人です。国土交通省の局長の時には、規制緩和で都市計画に大企業参入をどんどん拡大する都市再生特別措置法「改正」の旗振りをした人。復興庁の事務次官だった時には、東京電力の除染費用を免罪する福島復興再生特別法「改正」の旗振り役です。福島の補償の切り捨てを進めてきた人です。

 福山和人さんとは、人物も政策も、あまりに好対照です。

 福山和人さんは、人の痛みに寄りそう行動派の弁護士です。「光の当たらないところに光を当てる。これが政治の役割だとすれば、私には在野法曹の立場で十数年、その仕事をしてきた知識と経験、自負があります」と語ります。働く人たちの権利を守り、中小企業や消費者被害を救済する先頭に立ってこられました。さらに、京都弁護士会副会長として、立憲主義を守る市民の共同の先頭に立ってきた人です。

 学生時代は、立命館大学の法学部自治会委員長。私も同じ歳で同じころ、学生時代を過ごしました。大学の学費値上げ反対の大きな運動が巻き起こった時です。それが、福山和人さんの原点だと聞きました。

知事が変われば京都が変わる

日本の夜明けは京都から

 みなさん、知事が変われば京都は変わるんです。蜷川府政の時、証明されたことではありませんか。「15の春は泣かせない」と公立高校の全入をめざした。無担保無保証の融資制度で京都の中小企業が元気になった。全国に先駆けて老人医療費無料化を実現し、それが日本中に広がっていった。それが、京都です。知事が変われば、もっともっとわくわくするようなことをやってもらえるのではないでしょうか。(拍手)

 市民と野党の共闘で府政を変えた歴史を持っているのが、京都のみなさんです。いま全国に広がっている共闘の原点は、ここ京都にあります。こんどの選挙で、その原点を示す結果を、ごいっしょに出そうではありませんか。(拍手)

 党派を超え、憲法を生かす福山知事の実現で、府民のいのちと暮らしを守る京都府政を実現しようではありませんか。(拍手)

 戦争への足音が耳元で聞こえるような状況です。私たちの子どもたち、孫たちの世代に、あの時の京都の選挙の結果で“日本の政治の流れが変わった”“戦争への道を止めた、安倍政権を倒した”と胸が張れるような結果を出そうではありませんか(拍手)。「日本の夜明けは京都から」。福山和人さんを、どうか府知事へと押し上げてください。(長く続く大きな拍手、指笛)


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