2018年2月20日(火)
音響信号機を全国に
視覚障害者団体が各省庁要請
“赤青わからず渡ったとき車は止まるのか”
視覚障害者の平等と社会参加を求めて「手をつなごう全ての視覚障害者全国集会」が19日、東京都内で統一行動を行い、警察庁や国土交通省などに要請しました。全国から53人が参加しました。
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開会集会で、田中章治代表は「要求はすぐには実現しないが、何度も繰り返し行うことで前進する」と参加者を励ましました。
警察庁への要請では、千葉県の男性が、県警に視覚障害者用LED(発光ダイオード)付音響装置を信号機につけるよう要望した際、「警察庁に登録された機器でないからつけられない」と断られたと発言。担当者は「登録というものはない」と否定しました。
視覚障害者は歩車分離式信号機を認識できません。全国の歩車分離式で音声での告知と、全てを音響式に統一することを求めました。担当者は「スクランブル方式と歩行者専用現示方式を優先に音響をつけている」と答えました。参加者は「赤か青か分からず渡ってしまった時に自動車は止まってくれるのか。早急に設置してほしい」と訴えました。
環状交差点にも音声告知や横断歩道に誘導ブロックを敷く「エスコートゾーン」などの設置を要望。「エスコートゾーンがなく、車道の中に入ってしまったことがある。一度入ると方向感覚を失った」との声が上がりました。担当者は都道府県に周知していくと答えるだけでした。
警察庁への要請には、日本共産党の田村智子副委員長・参院議員秘書が同席しました。
要請後、全体会や、文字を自動で読み上げる眼鏡「オトングラス」やAI(人工知能)スピーカーの体験会を開きました。