「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2018年1月6日(土)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 大江戸年中行事の始めは魚河岸の初荷でした。昼間から高張り提灯(ぢょうちん)をかかげ、たくさんの人や荷車でにぎわう壮観な光景。江戸名物として錦絵にもなっています▼市場を彩る初荷の伝統は今も築地に息づきます。縁起物の小旗が飾られ、青果の初市には野菜の宝船や七草のミニ盆栽がならびます。年賀のタオルやご祝儀が配られ、活気が戻った市場は年初めの商いの心意気につつまれます▼今や築地市場の初競りといえば、マグロ。今年は都の記録が残るなかで最大という405キロの巨大マグロが3千万円をこす高値で仲卸に競り落とされました。初競りのご祝儀相場は、景気づけとともに宣伝効果が大きいからといいます▼マグロの話題とあわせ、今年の築地の初競りは最後や見納めがニュースになりました。まるで豊洲への移転が既定路線のように報じていますが、小池都知事が10月の移転を決めたからといっても、いまだに市場関係者や都民・国民の多くは反対しています▼昨年末、豊洲新市場の地下水から環境基準の160倍の発がん性物質ベンゼンが検出されたことがわかりました。猛毒のシアンも。都の土壌汚染対策後の調査で明らかになったのは、やはりここは食を扱う場所ではないということです▼昔から初競りや初市は、生産者への感謝とともに人々においしさの初夢を届けてきました。食の安全や安心の約束を破った知事。仲卸業者や女将(おかみ)さん会をはじめ、築地を守れの声は、いのちをつないできた食の伝統を受け継いでいます。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって