2017年12月16日(土)

翁長沖縄知事　“学校・病院　上空飛ぶな”

米軍ヘリ窓落下　官邸に「子の将来」訴え

　沖縄県の翁長雄志知事は１５日、首相官邸で菅義偉官房長官と会談し、米海兵隊普天間基地（宜野湾市）所属のＣＨ５３Ｅ大型ヘリが普天間第二小学校の校庭に同機の窓を落下させた事故（１３日）について抗議しました。佐喜真淳宜野湾市長も同席しました。

　翁長知事は、事故について、「子どもたちの将来という意味で、大変な憤りをもっている」として、ＣＨ５３Ｅを含むすべての米軍機の緊急総点検の実施とその間の飛行中止を要求。事故原因の究明や、学校や病院などの上空を飛ばないことの徹底、同基地の５年以内の運用停止の早急な実現なども要請しました。

　また、同基地の負担軽減策として、普天間所属の航空機の県外・国外への長期のローテーション配備実現を米側に働きかけるよう、初めて提言しました。

　佐喜真氏は、「常に基地と隣り合わせで基地負担からいつ解放されるのか。一日も早い返還のため国や県、市あげて取り組むことが重要だ」と述べました。

　菅氏は、原因究明と再発防止、学校などの上空を飛ばないよう米側に徹底を図らせるなどと応じました。

　佐喜真氏によると、菅氏から同基地の全面返還や危険性除去について言及はなかったといいます。